日本の文化クリエーティブグッズが日本の人々の生活のあらゆる面にまで浸透しているのは、日本政府が産業発展の方向性を主導するのと同時に、国民の文化的意識がうまく作用している結果で、日本は「政府主導、国民参加」型の長期にわたる模索と、イノベーションの発展のプロセスを経験してきた。文匯報が伝えた。
文化クリエーティブ産業の保護とサポートを強化するために、日本政府は関連の法律・法規を制定し、業界の長期にわたる、安定した発展を根本から保障している。日本の文化クリエーティブ産業の法律・法規は、主に、「文化コンテンツの監督管理とコントロール」、「著作権」、「文化振興」の3つの分野に及んでいる。日本民族の文化に関する自律意識が文化クリエーティブ産業の発展の基盤となっている。業界では、生産者に対して、関連グッズを開発する過程で、オリジナル、ハイクオリティーの文化クリエーティブグッズを作ることが自律的に求められている。それらが、業界の発展の良い循環を生んでいる。
文化グッズの二次開発を重視していることも、日本の文化クリエーティブ産業が発展する秘訣の一つだ。ルールをしっかりと守り伝統を引き継ぎながら、文化クリエーティブグッズの派生市場を構築し、グッズの付加価値を向上させ、漫画、アニメ、ゲームから派生したキャラクターや文具、玩具、ゲーム、衣装などで構成される産業チェーンが形成されている。日本の文化クリエーティブ産業の各部分は、グッズのデザイン、生産、マーケティングまで、統一した計画・管理がある。
文化クリエーティブ産業の海外進出を推進するために、日本政府は「クールジャパン」戦略を打ち出し、文化と観光、生産、製造などの業界を融合させる計画を統一して策定し、日本文化の海外輸出を促進している。同戦略は日本文化の対外発信を方向性として、文化クリエーティブやアニメ、観光などの融合発展を強調し、政策供給の強化、公共サービスの整備などを通して、世界的に競争力を持つ製品やサービスを育成している。
「クールジャパン」戦略の枠組みの下、日本政府は文化のソフトパワーの向上をめぐる関連政策を続々と打ち出している。その主な内容は、「和」の文化の輸出で、海外のファン拡大を目指している。また、アニメ、音楽、ゲームなどのエンターテインメント・デジタル製品の海外に向けたPRや、それに伴い必要となる外国語への翻訳、字幕、吹き替えなどをサポートし、アニメと工業製品の共同マーケティング、海外でのイメージづくりを促進している。海外のネット有名人を日本旅行に招いたり、雑誌やテレビ、SNSなどを通して、外国人の視点に立った宣伝を行ったり、日本の各種文化リソースを紹介したりしている。
また、文化観光企業の海外進出をサポートすることで、海外のファンを着実に増やしている。ブランド化戦略を推進し、中小企業と海外市場の管理、製品設計を熟知している人材との橋渡しをし、製品開発を促進。支援も行い、海外市場のニーズの分析展開や、現地メディアと連携したマーケティングなどのサポートを行っている。
さらに「クールジャパン」基金を設立して、戦略の方向性にマッチしている中小企業が海外業務を開拓できるよう支援しているほか、民間資本と連携して、文化クリエーティブ系企業に投資し、パリを拠点にして、長期にわたって欧州に日本の文化製品をPRし、マーケティング-生産-フィードバックのメカニズムを構築している。また、日本貿易振興機構(ジェトロ)及びその海外ネットワークを活用して、企業の海外における発展を支援し、新商品、新サービス、新技術、新価値を宣伝・紹介する中小企業総合展をプラットフォームにしたり、文化製品をPRしている。
そしてインバウンド観光の発展に力を注ぎ、海外からの観光客を呼び込んでいる。訪日観光のPRに、アニメやゲーム、映画、ドラマなどのポップカルチャーの要素を盛り込んでいるほか、観光資源の開発においては、アニメなどのポップカルチャーをテーマにして、文化・イベント、歴史ある街並み、特色ある商品などの要素とコラボさせたり、海外に、景勝地で映画・ドラマなどを「体験」する作品を発表するなどしている。