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元会長が法人税法違反で実刑を受けた(株)オプトが破産申請へ

 (株)オプト(TSR企業コード:340137541、笛吹市御坂町金川原888、登記上:都留市玉川642、設立昭和63年9月1日、資本金9000万円、田原守紀社長)と、関連の(株)笛吹(TSR企業コード:342025104、笛吹市境川町大坪630、設立平成17年6月9日、資本金9470万1200円、田原勝代社長)は4月30日、事業を停止し、破産手続きを山形康郎弁護士ほか(弁護士法人関西法律特許事務所、大阪市中央区北浜2-5-23、電話06-6231-3210)に一任した。5月中旬頃に申請する予定となっている。
 負債はオプトが約65億円、笛吹が約40億円、2社合計で105億円。
 オプトは昭和61年5月に倒産した(株)富士研(TSR企業コード:340063998、山梨県都留市)の事業を引き継ぎ、事業を開始した。当初は、水晶ブランク製造を主体としていたが、平成12年以降はソーラー用シリコンを取り扱うようになり、18年からは量産化を図った。17年3月に御坂工場を買収するなど事業規模を拡大し、ピークとなる20年8月期の売上高は約342億6700万円をあげ、当期純利益は約19億3900万円を計上した。
 しかし22年12月、16年9月から19年8月までの間、原材料費や機械設備の取得価格の水増し、架空計上で、法人税約5億900万円の脱税が発覚。元会長が法人税法違反で実刑を受け、当社も罰金刑が命じられた。
 以降は、加工賃収入を主体とした事業展開にシフトしたことに加え、円高の影響により中国製品の安値攻勢などから売上は低下し、26年8月期の売上高は約19億円にとどまった。このようななか、売上の落込み、多額の為替差損を計上するなどして、23年8月期以降、4期連続で赤字となった。
 スポンサーの模索や所有不動産の売却などで経営の建て直しを図ったが奏功せず、先行き見通しが立たず、今回の措置となった。
 関連の笛吹はオプト向けのシリコンウエハーの製造工場的な位置付けとなっていたが、オプトに連鎖した。