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エアコン販売、需要鈍り価格低下―中国

春節を過ぎて、エアコンがキャンペーン販売に力を入れている。不動産市場が低迷する中、今年のエアコン市場の規模は5%増と予測されるほか、在庫の積み上げと原材料コスト上昇という逆風もあり、今年のエアコン価格は3月を底に低迷が続きそうだ。3月3日、広州日報が伝えた。

家電売り場では、まだシーズンを迎えていないにもかからわず、エアコンのキャンペーンが活発化している。蘇寧電器は国内外の10ブランドと連携し、50万台を特化価格で売り出した。国美もネット上でキャンペーンを展開している。

背景にはエアコンの在庫が積み上がっていることがあるとの声がある。昨年は経済の減速と天候要因で、エアコンの売れ行きも鈍化がみられた。

業界関係企業が公表した「2015年中国エアコン業界白書」によると、エアコンの今年の市場規模は5%増の見込み。一、二級都市を中心に普及が進んだことに加え、不動産市場の低迷で大きな伸びは見込めないという。昨年末時点での業界在庫は4000万台を超えており、各社とも在庫整理のため低価格での販売を余儀なくされている。石油や銅などの原材料価格は既に底値にあり、今後は上昇が見込まれることから、コスト圧力も増すだろう。

一方、政府が都市化と低所得者向けの住宅建設を進めていることは需要増につながりそうだ。また、世界の異常気象や大気環境の悪化もエアコン販売にいは追い風となる。今年は買い替え需要も1200万台に達すると見込まれている。

昨年の実店舗のエアコン市場が前年比0.5%増の1364億元だったのに対し、ネット販売は同68%増の90億円となり、今後はオンラインチャンネルも成長源として期待される。