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山梨知事選 再生の思い結実 後藤氏「課題に早期着手」

 「ダイナミックやまなし『プラチナ社会構想』」を掲げ、4期務めた衆院議員から県知事選へ転身を図り、初当選した後藤斎氏(57)は25日夜、有権者から信託を受けたことに「大変うれしい。半面、責任の重さを感じている」と語った。選挙中に提示した117項目の政策に関しては「制度の改革、財源確保が必要な部分もあるが、できるだけ早くすべての課題に着手したい」とし、就任後に政策実現のための環境整備を急ぐ考えを示した。

 後藤氏は「安定した雇用と豊かな暮らし」を軸に、地域経済の原動力となるエネルギー基幹産業の発展、農林業の6次産業・高付加価値化、グレードの高い滞在型観光の促進、子育て・教育の環境や地域交通網の整備などの政策をリンクさせ、生活基盤を強化して人口100万人都市づくりを目指すと訴えてきた。

 報道陣から勝因について聞かれると後藤氏は「危機的な県内経済状況をたくさんの人が『立て直したい』との思いを共有したこと。中央政党や業界団体も同様に共有し、山梨を再生しようとの思いが結果として出たのだろう」と分析した。

 また政策展開については「農業者、年金受給者など県民の間で地域や職業の違いで(望む政策が)異なる」としながらも、豊かな暮らしの実現には「有機的に実行することが重要だ」として、政策には優先順位をつけずに推し進める方針を示した。

 低投票率には「多くの人が投票に参加することが望ましいが、投票に行けなかった人もいるだろう。選挙でベストな選択ができなくても重要な権利の執行が求められる。政治に参加することは大切だ」と話した。