無料相談受付中

海外M&A市場で存在感高める中国企業 ハリウッド映画にも触手

英フィナンシャルタイムズは、ハリウッド映画製作会社メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)が資金力のある中国の万達集団(ワンダグループ)や復星国際の出資候補先になっていると報じた。万達は香港上場で40億ドルの資金を調達し、復星もグループ会社を含め巨額の資金を保有している。1月7日、中国新聞網が伝えた。 

両社とも映画界に関心を示している。いや、現在の業務とシナジー効果が見えないようなあらゆる業界に目を向けていると言ってもいいだろう。今は海外のどの企業が売却先を探しても、必ず中国企業が候補として出現する図式となっている。

調査会社ディールロジックによると、昨年、中国の企業が海外M&Aに投じた資金は700億ドルにのぼる。一方、海外企業による中国企業の買収額は255億ドルとピーク時の2010年(416億ドル)から大幅に落ち込んだ。今年も、中国企業による海外M&Aは止まらないだろう。

特に米M&A市場で中国企業の存在感がさらに高まるのは疑いがない。中国ではエンターテイメント消費が拡大しており、映画界がターゲットになるのもうなずける。国有企業はアフリカや南米など新興市場の資源採掘業界を注視している。