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中国と南アが原子力分野で提携、原発市場進出に足場―中国メディア

国家核電技術は、中国が南アフリカと原発分野で提携することで合意したと明らかにした。中国の原発企業にとって、5700億元規模と言われる南アフリカ市場進出の足がかりとなる。12日、第一財経日報が伝えた。

国家核電の関係者によると、南アフリカのピーターソン・エネルギー相が7日に同社を訪問し、同社が自主開発を進めている第三世代原子炉CAP1400の安全性や環境負荷の低さに関心を持ったという。

ピーターソン・エネルギー相は同日、中国国家能源局の呉新雄局長と会談し、政府間民用原発エネルギープロジェクト提携協議に署名した。中国原発企業の南アフリカ原発プロジェクト参加に向け、大きく前進したと言える。

電力インフラが不足し、経済成長の妨げとなっている事情を背景に、南アフリカは2030年までに約5700億元相当を投資し、発電容量合計960万キロワットとなる原子力発電所3か所を建設する計画を打ち出している。同国はすでにフランス、米国、カナダ、ロシア、日本、韓国などとも原発建設関連の提携で合意しているため、大きな優位性を持たない中国は、南アフリカ市場で激しい競争にさらされるだろうが、一つの好機には違いない。

また、中国核工業集団は8日、カナダのエネルギー企業と合弁会社の設立で合意。業界関係者は「中国はカナダとの提携によって、アルゼンチンやルーマニア市場を開拓する考えだ」と指摘する。中核と中国広核集団は、それぞれアルゼンチン、ルーマニアで原発建設の協議に合意しており、カナダ側が保有する技術を活用する考えがあるとみられる。

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