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台湾の出生率は世界最低、このままでは“人口減少・高齢化・貧困化”の可能性―台湾メディア

台湾・中央研究院(中研院)によると、台湾で昨年、1人の女性が生涯に産む子供の数を推計した合計特殊出生率は1.065にとどまり、世界最低だった。同地の労働力人口は今後、大幅に減少する見通しで、このままでは台湾は人口減少と高齢化、貧困化に悩むこととなるという。シンガポール・聯合早報網が11日伝えた。

台湾・聯合晩報の報道によると、中研院の研究者、董安琪氏は「台湾の人口が増えもせず、減りもしない最適な状況を維持するには、全ての女性が平均2.1人を出産する必要がある」と指摘。また、「出生率が過度に低ければ社会で労働力が不足し、生産が減少、所得が減り、政府の税収も足りなくなる。年金や社会保障も圧縮される恐れがある」と説明した。

調査対象となった世界40の国・地域のうち、台湾を含めて高所得の17カ国・地域で合計特殊出生率は平均1.6だった。ロボットが労働力を代替することにより、北米や北欧では合計特殊出生率が2を割り込んでも経済や生活の水準に打撃を与えることはないという。ただ、台湾の合計特殊出生率は低すぎるため、董氏は「もしも政策による対応がなければ、心の準備をしておく必要がある」と警鐘を鳴らした。

http://www.focus-asia.com/socioeconomy/economy/401151/