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山梨県立大生の企業が「甲斐絹カードケース」開発 高級感あふれる一品

県立大(甲府市飯田)国際政策学部の学生による合同会社「飯田甲斐絹堂」は、織物産地の郡内地域で江戸時代から盛んに織られていた高級絹織物「甲斐絹」をカバー部分に取り入れた新商品「甲斐絹カードケース」を開発、販売を開始した。県庁で記者会見し発表した。

 同大学生は地域資源を利用した商品開発、販売することで会社経営の実践ノウハウを学ぶことができ、地域活性につながると平成23年3月に学生企業を立ち上げ、「甲斐絹名刺入れ」を開発、販売し、同大卒業生記念品に採用されるなど1200個を売り上げた実績がある。

 カードケースは甲斐絹シリーズ第2弾となる。今春から同学部1年生たちがデザイン、色の組み合わせを研究し、富士吉田市内の織物業者から生地提供を受け、南アルプス市の和物作家に製作を依頼した。

 甲斐絹は江戸時代から昭和30年代まで主に羽織の裏地として使われ、柔らかな風合いが受け、人気だったが、外国産に押され衰退した。学生たちは地域資源を利用した地域再興策として甲斐絹復刻に努力している。

 カードケースは甲斐絹の豊富なカラーバリエーションを生かし、表地にストライプ柄の「高配甲斐絹」と2色織りの「かすり甲斐絹」を基本に色違い6種類を製作。ケースカバーを開けたときにも甲斐絹のイメージを損なわないよう内側にオレンジ、紫、淡緑色などの無地の甲斐絹を使い、高級感を演出した。

 10月31日から甲府市東光寺の県地場産業センターかいてらすや、市内のコンビニエンスストア「セブン-イレブン甲府気象台西店」、県立大生協などで順次販売を始めた。数量は計100個限定。価格は1個3200円(税別)。飯田甲斐絹堂の学生代表、岡本健太郎さん(21)は「山梨に愛を持っている人に使ってほしい。甲斐絹のカードケースを使いながら、山梨をPRしてもらえたらいい」と話す。

(YAHOO!ニュース)