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日本の家電メーカー、ハイエンド市場に戦いの場を移す―中国紙

日本の家電メーカーがミドル・ローエンド市場でことごとく挫折した経験を踏まえ、ハイエンド市場に戦いの場を移している。30日付で国際商報が伝えた。

数年前までは中国人消費者にとって日本製の家電は憧れの存在だったが、宣伝力の弱さもあり、今では韓国のサムスン製品に大きく引き離されている。すでに中国市場から撤退したような印象もあるが、中国商務部国際貿易経済協力研究院・商品予測センターの趙玉敏主任は「一般消費者は最終製品しか見ていない。だが、これらの製品に使われている高度な技術はどこから来ているのか」と指摘する。

趙氏は、「かつて一世を風靡した日本製の携帯電話や洗濯機などを見ることはなくなったが、日本の技術、特に最先端技術はいまだに健在。たとえば、アップルのスマホは日本の技術が支えている。代替のきかない技術はすべて日本製だ。最終製品で競争しないという日本の家電メーカーの一種の戦略なのかもしれない」との考えを示している。

その上で、「日本は人材が豊富。今年のノーベル物理学賞は3人の日本人が受賞した。日本の家電メーカーは新エネルギー電池や電動車両など新たなハイエンド消費分野で能力を発揮している。日本社会は高齢化が進んでおり、製造業のミドル・ローエンドレベルの作業は安価な労働力が豊富な発展途上国に移すしかない。そうでなければ、その優勢が発揮できない」との見解を示した。

(編集翻訳 小豆沢紀子)