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外資に独占される中国ロボット市場―中国メディア

外資企業が中国のロボット市場で着々とシェアを伸ばしている。スイスABB、ファナック、安川電機、独クーカはロボット分野で大手4社と位置づけられ、中国でも7割以上のシェアを確保している。ハイテク分野ではほぼ独占状態となっている。1月19日、第一財経日報が伝えた。

すでに10種類の製品を中国市場に出しているABBは現地企業とも協業。ABBロボット部中国地区担当者の李剛氏は「中国で販売しているロボットの9割以上は現地化を達成した」と語る。安川電機、クーカも中国での生産能力を拡大している。

瀋陽新松機器人自動化中央研究院の徐方院長は「中国のロボット市場は2010年ごろから動き出したが、日本とは30年の差がある。中国で市場が生まれると同時に、ほとんどの海外メーカーが参入してきた」と説明。「世界の大手がこぞってやってきては、中国の現地企業は成長する十分な時間もなく、たまったものではない」と語った。

中国ロボット産業連盟によると、新松、広州数控など中国のロボット製造大手4社の中国でのシェアはわずか5%しかない。

中国伝動網の馮晋中総経理は「外資メーカーは技術で先行し、大量生産も実現していることから、絶対的なコスト優位性を持っている。現時点では中国のロボット技術はコア部分において大きな遅れを取っている。コア技術を輸入に頼ればコストは上がり、製品競争力の定価を招く」と指摘した。

また、中国市場が国産ブランドを好まないことも、両者の差の拡大につながっている。マニュアルの充実度にも大きな差があり、中国製品は問題が生じると解決がままならないことも、敬遠される一因だという。