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中国産レアアース高騰、米国の爆買い後、日本も動く―中国メディア

2020年12月1日、中国メディア・金十数据は、中国のレアアース価格が急騰しており、急騰を見込んだ日本や米国が事前に買いだめに走ったとする記事を掲載した。

記事は、最近レアアースの多くの品種で価格が高値を付けており、軽レアアース品種であるネオジム・ジスプロシウム金属の11月の平均オファー価格が1トン当たり55万5000元(約890万円)で、この3年で最も高い値が付いたほか、重金属品種の酸化テルビウムも1キロ当たり6175元(約9万8000円)と、8年来の高値となったと伝えた。

そして、レアアース価格高騰の背景には、中国国内の需要増、海外の市場経済活動の回復による需要増があるとし、特にレアアース材料が用いられる新エネルギー自動車業界の生産回復による需要の高まりが目立っていると解説。中国自動車工業協会のデータでは、新エネ車の生産台数が前年同期比94.1%増の16万5000台に上ったと紹介している。

また、今年に入ってレアアースの輸出量が減り続けており、10月には前年同期比37%減に達したことも要因の一つとして指摘。さらに、12月1日に施行された中国の輸出管理法によってレアアース供給がさらに減るとの予測が高まったことも、レアアース価格のさらなる上昇を引き起こしたと解説した。

記事はその上で、中国のレアアース価格の変動に世界のバイヤーが注視しており、日本や米国では事前に「買いだめ」をする動きが相次いでいると紹介。日本メディアの報道として、多くの日本の輸入業者が12月1日の同法施行を見据えて、事前に向こう6~12か月のレアアース予約買い付け量を増やしたと伝えた。

また、米国はさらに前の段階から行動を起こしていたとし、今年9月に米国が中国から購入したレアアース磁石が480トンを超え、単月の数値として4年来の最高水準を記録したことを伝えている。