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2019年の中国経済、「前半低く、後半高い」か―中国メディア

中国国務院新聞弁公室は21日、2018年の国民経済の運営状況についての発表会を開催した。中国新聞網が伝えた。 

中国国家統計局の寧吉●(ニン・ジージャー、●は吉へんに吉)局長は19年の中国経済情勢や中国経済に前半低く、後半高いという状態が出現するかとの話題について、「2019年には、中国経済は危機の中にチャンスがあり、安定の中で成長し、経済運営を合理的な範囲に保つ基礎、条件、自信、能力があり、経済の持続的で健全な発展を実現できる。グローバル経済の成長ペースが軒並み鈍化する中、中国のグローバル経済成長への寄与度は世界最大だ。月間と四半期のいくつかの指標には変動が生じる可能性があるが、これは正常なことであり、過度に心配する必要はない。大事なことは1年全体をみること、方向性をみること、情勢をみること、トレンドをみることだ」と述べた。 

また寧局長は、「国際的にみて、経済グローバル化、社会の情報ネットワーク化、政治の多極化、文化の多様化・多様性が引き続き大きな情勢であり、統一的な共通認識は多国間主義で、平和、発展、協力が依然として世界のトレンドだ」と強調した。 

寧局長は、「有利な条件は数多くある」とし、主な条件として次の5つを挙げた。 

(1)世界の大きく変化する情勢と中国の新たな情勢が新しい重大なチャンスをもたらした。中国が他国と開放的協力を進め、互恵ウィンウィンを実現し、グローバル経済のガバナンス改革に関わる可能性は非常に大きい。同時に、経済構造の最適化・高度化を加速し、科学技術力やイノベーション力を向上させ、改革開放を深化させ、グリーン発展を加速することは、発展チャンスに新たな内容をもたらす。 

(2)中国には世界で最も潜在力を秘めた消費市場がある。人口規模が14万人に迫り、世界で最大規模の、最も成長性のある中等所得層を擁する。国家統計局の内部試算によると、2017年には中等所得層はすでに4億人を超え、18年はさらに算定作業が必要だが、引き続き増加した見込みだ。中等所得層の算定基準を踏まえると、中国には典型的な3人家族で年収10万-50万元(約160-800万円)の人が4億人おり、世帯数は1億4000万世帯になり、こうした人々は自動車や住宅を購入したり、旅行に出かけたりする消費力がある。よって中国経済の持続的で安定した成長にとって消費は有力な支えとなっている。これが巨大な潜在力だ。 

(3)中国には層の厚い物的基礎と人的な基礎がある。改革開放40年間の発展を経て、中国の工業システムは世界的にみて総合的で整ったものとなり、インフラも改善が進み、物的な技術基盤は厚みのあるものとなった。労働者資源は9億人に迫り、仕事に就いている人は7億人を超え、高等教育や職業訓練を受けた高い素質の人材が1億7000万人いる。中国には引き続き巨大な人口と労働者の大きな塊が備わり、人口ボーナスが引き続き存在し、労働参加率も上昇している。一方で、人材ボーナスが形成されつつあり、これが高い品質の発展を推進し、経済発展の新たな高みを育成するために、知力面の基礎と支援を提供した。 

(4)改革のボーナスが加速的に放出されている。昨年は改革開放40周年、今年は中華人民共和国建国70周年にあたり、改革はこれまでも、今も、これからも中国経済の発展の力強い原動力であり続ける。 

(5)マクロ政策の可能性は大きく、経験も十分にある。現在、中国のインフレ水準と財政赤字率は世界的にみても低く、外貨準備は十分にあり、マクロ政策の操作の余地は大きい。今年のマクロ政策では逆周期(カウンターシクリカル)調整を強化し、積極的な財政政策と安定した金融政策を実施することになる。積極的な財政政策では効率向上に力を入れ、安定した金融政策では緩和と引き締めを適切に行い、このほかの政策も組み合わせて実施する。