2018年12月11日、環球網は、英ロイターの報道を引用し「中国でゴキブリが生ごみ解消に役立っている」と伝えた。
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中国では増え続ける生ごみを埋設する場所が不足し問題となっている。記事はまず、ゴキブリは山のようにたまった生ごみを食べて処理してくれることを紹介。それだけでなく、その死骸を家畜が食べることで豊富な栄養源の摂取につながり、またゴキブリの身体に含まれる成分は胃の治療やスキンケアにも使用されていることも伝えた。
次に記事は、山東省のある工場では10億匹のゴキブリが飼育されており、毎日50トン(ゾウ7頭分に相当)もの生ごみを食べて処理していることを紹介。中国ではアフリカ豚コレラが流行したことで、豚に生ごみを与えることが禁止されたが、これも、「ゴキブリ産業」の成長を後押しした。山東省虫業協会会長を務める劉玉升(リウ・ユーシェン)氏は「ゴキブリによる処理は、食品廃棄物を変換・処分するためのバイオテクノロジー的な方法だ」と述べているという。
さらにゴキブリは、豚などの家畜にとってはタンパク源ともなり、工場の関係者は「ゴキブリによる廃棄物の資源化が行われている」と話したという。
四川省のある農村では100万元(約1600万円)を投資してゴキブリを飼育する人まで現れ、家畜の飼料や、製薬会社へ原料としても販売。このビジネスを行った人は「ゴキブリは経済的価値がある。他の村の人たちと一緒に豊かになりたい」と話したという。
記事では、同省のある企業の中で、ゴキブリの体内から採取した成分が美容マスクやダイエットサプリメント、脱毛治療などに使用できないか研究が行われていると伝えられている。同社の責任者はゴキブリが逃げ出す可能性について問われたところ「会社の周囲には堀が設けてあり、ゴキブリが逃げてもその中に落ちて魚に食べられるので問題ない」と答えたという。