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パソコンの廃熱をシャワーに活用できる水冷システム発表

このほど発表された新たな水冷システムは、コンピュータの廃熱を活用することができる。26日に開かれたレノボ革新科技大会において、レノボ・グループの楊元慶会長兼CEOは、「世界初の摂氏45度の温水水冷システムは北京大学の電気料金を1年あたり約60万元(1元は約16.4円)節約できる」と述べた。科技日報が伝えた。 

レノボのスパコン「未名1号」は、北京大学の計算の主力となっている。このコンピュータの冷却システムの媒質となるのが45度以上の温水。 

チップはいわばヒーティングワイヤのようなであり、計算の頻度が高くなるほど回路が熱くなり、金属が溶けるほどになる。チップがますます小さくなっていっているのは、その排熱を少なくするためでもある。家庭用コンピュータの場合、ファンで散熱を行うが、スパコンの場合、そのほとんどがより効率的な水冷を利用する。 

一般的な水冷システムの場合、十数度の冷水を使用するが、冷却に利用された後に排出される水温は20度ほどのため、熱量を利用しにくい。そこで、この新たな水冷システムでは、温水を媒質とすることで、ビルの暖房システムなどに、熱量を活用することができるようにしている。レノボの李国慶副総裁は、「当社の構想によると、これらの温水を学生にシャワー用に提供できる」としている。 

楊氏は、「未名1号のPUE値は1.1で、つまり計算に100kWhが使われる。残りの10kWhは冷却など、その他に使われる。従来の風冷システムのPUE値は通常、2.0だった」と述べた。 

李氏は、「当社は水温を50度以上にまで上げている。将来的にはPUE値を1.05にしたい」とした。