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「改革開放40年経済社会発展成果報告」統計局が発表

国家統計局はこのほど、改革開放40年間の経済社会の発展成果に関する報告書を発表した。報告書では、「改革開放以来、中国の経済社会の発展は40年にわたる非凡な輝かしい歴史的道のりを歩み、世界に注目される歴史的成果を上げ、空前絶後の歴史的変革を遂げた」と指摘している。人民日報海外版が伝えた。 

▽経済発展は新たなステージへ 

同報告書によると、この40年間で中国経済は大きく変化した。1978年の国内総生産(GDP)はわずか3679億元(1元は約16.3円)だったのが、2017年は80兆元という歴史的に新たなステージに突入し、82兆7122億元に達した。 

この40年間で、中国経済の規模は世界2位に躍進し、総合的国力と国際的影響力は歴史的飛躍を遂げた。78年の経済規模は世界11位だったが、10年に日本を抜いて世界2位のエコノミーになった。17年のGDPは米ドル換算で12兆3千億ドル(1ドルは約111.2円)になり、世界経済全体の約15%を占めた。ここ数年、世界経済に対する中国の寄与度は30%を超え、中国はますます世界経済を成長させる原動力の源となり、安定させる碇の役割を果たすようになった。 

経済構造が重大な変革を達成し、発展の協調性と持続可能性が目立って向上した。17年にはサービス業の割合が51.6%に上昇し、78年を27ポイント上回り、経済成長に対する寄与度は58.8%で、同30.4ポイント上昇した。経済成長は第二次産業が中心になって牽引するものから第三次産業が共同でもたらすものへと変化している。17年末の常住人口の都市化率は58.52%で、78年末比40.6ポイント上昇し、年平均1ポイント上昇した。都市部住民と農村部住民との所得格差が縮小を続け、10年以降は農村部住民の所得の実質増加率が8年連続で都市部を上回った。 

対外経済の発展の成果がめざましく、全方位的な開放の新局面が徐々に形成されている。改革開放の初期には、中国の対外的経済活動はごく限定的で、78年の貨物輸出入額は206億ドルにとどまり、世界29位だった。17年は4兆1千億ドルで78年の197.9倍に増え、年平均増加率は14.5%で、世界一になった。外資系企業による投資の規模と分野も拡大を続ける。 

▽基礎産業が飛躍的に発展 

基礎産業とインフラが飛躍的に発展し、供給能力は不足の状況から充実した現在へと多大な変化を達成した。統計によると、農業の基礎的地位が絶えず強化された。17年の食糧生産量は6千億キログラム以上で安定し、78年の倍になった。ここ数年は穀物、肉類、ピーナッツ、茶葉の生産量が世界一、アブラナは世界2位、サツマイモは世界3位を保つ。 

工業生産能力が上昇を続けた。17年の鋼材生産量は10億5千万トンで、78年の46.5倍に増加。セメント生産量は23億4千万トンで同34.8倍増加、自動車生産量は2902万台で同193.8倍増加した。 

交通輸送の建設が突出した成果を上げた。17年末現在、鉄道営業キロ数は12万7千キロメートルに達し、78年末の1.5倍に延びた。このうち高速鉄道は2万5千キロメートルで、世界の高速鉄道全体の60%以上を占めた。17年末現在、道路敷設距離は477万キロメートルで、78年末の4.4倍に達した。 

郵便電気通信産業も急速に発展した。17年末には、全国の移動電話普及率は100人あたり102.5台になり、世界最大のモバイルブロードバンドネットワークが構築され、モバイルブロードバンドユーザーは11億3千万件に達した。 

科学技術革新(イノベーション)の成果が大量に出現し、発展の新たな原動力が急速に掘り起こされた。有人宇宙飛行、月探査プロジェクト、量子科学、深海探索、スーパーコンピューター、衛星測位システム、高速鉄道、原子力発電、特別高圧送電線など……ここ数年、中国は戦略的ハイテクの分野で重要なオリジナル成果を達成し、先端設備が勢いよく世界に歩みを進めている。17年の研究開発(R&D)費用は1兆7606億元で、91年の122倍に増加し、年平均増加率は20.3%になった。中国のR&D費用の規模は13年に日本を抜き、今では米国に次ぐ世界2位のR&D費用投入国になった。 

▽国民生活が持続的に改善 

国民の生活に驚天動地の巨大な変化が起こり、世界の5分の1を占める人口が衣食に事欠く状態から全面的小康(ややゆとりのある状態)社会へと前進した。78年の一人あたり平均可処分所得は171元しかなかったが、09年には1万元の大台を突破し、14年は2万元を突破し、現在は次なる大台の3万元に向かっている。17年は2万5974元で、物価上昇要因を考慮した実質でみると78年の22.8倍に増加し、年平均増加率は8.5%だった。 

78〜17年に全国の就業者数は4億152万人から7億7640万人に増え、年平均961万人増加した。都市部の登録失業率は低水準が長く続き、都市部調査失業率は世界の平均水準を下回った。10年を基準とすると、改革開放のスタート当初は全国の農村に貧困人口が7億7千万人おり、貧困発生率は97.5%だったが、17年末には3046万人に減り、累計で7億4千万人減少し、貧困発生率は3.1%に低下した。中国の貧困扶助の取り組みの力の大きさ、規模の広さ、成果の順調さ、影響の深さは、世界でも稀に見るものだ。 

社会事業が繁栄・発展し、経済社会発展の協調性が全面的に向上した。15歳以上の人口の平均教育期間は82年の5.3年から17年は9.6年に延び、生産年齢人口の平均教育期間は10.5年になった。高等教育は普及の段階へと急速に進展している。17年に高等教育機関の粗就学率は45.7%に達し、上位中所得国の平均水準を上回った。 

公共衛生事業がめざましい成果を上げ、「健康中国」の建設が緩やかに推進された。国民の予測寿命は81年の67.8歳が17年は76.7歳になり、妊産婦死亡率は90年の10万人あたり88.8人が17年は同19.6人に低下した。