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東京モーターショー閉幕、日系車も電気化・スマート化―中国メディア

第45回東京モーターショー2017が5日に閉幕した。今年のテーマは「ビヨンド・ザ・モーター(エンジンを超えて)」で、三菱自動車、トヨタ、ホンダなどの日系メーカーが電気化やスマート化分野での最新の成果を次々披露し、「自動車を再定義する」といったスローガンを打ち出した。 

今年9月にドイツで行われたフランクフルトモーターショーでは、ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン(VW)などの欧州メーカーが電気化・スマート化の方向性を相次いで明らかに打ち出し、日本企業の東京モーターショーでの動きも電気化とスマート化が日系ブランドの勝負ポイントでもあることをありありと物語る。 

三菱自動車はこのたび、スポーツ用多目的車(SUV)のコンセプトカー「e−EVOLUTION CONCEPT」を世界初公開した。説明によると、この車は三菱自動車の電気自動車技術、四輪駆動技術、新しい車載型人工知能(AI)技術を融合させたもので、複数のセンサーを通じて、道路環境や交通状況をリアルタイムで感知するとともに、ドライバーの意図との高い同調性を有し、快適なドライブ体験を提供するという。車載AIシステムによりドライバーの運転レベルも的確に感知し、適切なアドバイスや学習プランを提起するという。 

ホンダはこのたび純電気自動車のコンセプトカー「Sports EV」を発表。車載スマートシステムがドライバーの表情や声の調子から感情を読み取り、ドライバーの運転の習慣を理解して、適切なドライブの提案を行うという車だ。 

日産は純電気自動車のコンセプトカー「IMx」を発表。中央制御装置の超音波センサーと計器盤の画像から、ドライバーの微細な手の動きと目の動きを読み取り、読み取った情報に基づいて車両の走行に指令を出す。また、100%自動運転を達成し、将来は持ち主を空港や駅まで送っていき、車だけ帰るというのが現実になる可能性がある。 

このほかマツダ、スズキ、スバルなどの日系メーカーも関連の技術・製品を相次ぎ発表した。 

三菱自動車の益子修最高経営責任者(CEO)は取材に応える中で、「100年あまりにわたり、自動車メーカーは自動車技術を絶えず更新してきた。新時代に入り、電気化とスマート化が従来の自動車メーカーに新たな課題を突きつけるようになった」と述べた。 

益子CEOによると、「新技術の大規模応用に伴い、従来の自動車メーカーがもつ優位性がそれほど重要ではなくなる可能性がある。これと同時に、市場にも変化が生じており、未来にはシェア自動車モデルがますます普及する可能性がある。こうした動きはいずれも自動車メーカーにとって新たな問題であり、新たな課題だといえる。従来の自動車メーカーには新たなニーズや新たな技術の見直しが必要だ」という。 

世界最大の自動車市場である中国市場は、常に世界の自動車メーカーの注目を集めている。益子CEOは、「電気化、スマート化、ネットワーク化といった新技術が自動車分野で急速に発展し、中国市場でより急速に発展している。純電気自動車は中国市場ですでに一定の規模に達し、純電気SUVは中国市場で急速に人気を集めるとみられる」との見方を示した。 

また益子CEOは、「三菱自動車は新エネルギー技術の蓄積を利用し、ルノー・日産・三菱連合の技術的優位性に力を借り、協力パートナーの広汽集団の技術的パワーを取り込んで、中国市場の開拓を進めていく。また、中国は新エネルギー分野における技術レベルが、とりわけ電池製造分野における技術レベルが高いので、三菱自動車は中国の関連企業との協力を強化して、より多くのよりよい技術と製品を提供していきたい」と述べた。 

東京モーターショーは1954年に始まり、第20回までは毎年1回開催されていたが、その後は2年に1回になった。フランスのパリモーターショー、フランクフルトモーターショー、スイスのジュネーブモーターショー、米国のデトロイトモーターショーと並んで世界5大モーターショーと呼ばれ、日系の自動車メーカーと自動車産業全体にとって未来の発展方向を示すバロメーターになっている。今回は10月27日から11月5日まで開催された。