国家郵政局がこのほど開催した定例記者会見で明らかにされたところによると、中国郵政市場の規模が今では世界全体の5分の1に迫るという。
同局の沈鴻雁報道官(同局弁公室主任)によれば、「中国はすでに世界で成長の速度が最も速く、発展の潜在力が最も大きく、投資の誘致力が最も強く、革新の活力が最も活発な郵政市場だ。郵政産業全体の一日あたり平均サービス対象者はのべ3億人を超え、直接サービスを提供する農産品の対外販売は売上高が1千億元(1元は約17.1円)を超え、直接サービスを提供する製造業の生産額は1200億元を超え、側面で支えるネット小売の金額は4兆元を超え、社会消費財小売総額に占める割合は12.5%に達した。郵政産業の就職者増加数は年平均20万人を上回った」という。
中国の宅配便業務量は世界の40%を占め、3年連続で世界一だ。中国の宅配便企業は2万社に達し、社員数は200万人を超える。宅配便サービスの1個あたり平均価格は12.7元で、5年前に比べて31%低下した。現在、郵政産業では年間売り上げが300億元を超える宅配便ブランドクラスターが6つ、100億元を超える同クラスターが10ある。産業全体で貨物航空会社3社を有し、国内の貨物専用機は93機に上る。
新しい技術がますます多く郵政に応用されるようになり、スマート物流の波が中国で起こりつつある。たとえば今年7月には、中国初のスマート物流快速ラインの第1期建設プロジェクトが広東省茂名市新安鎮で竣工した。このラインは全長15キロメートルで、新安鎮から化州市の都市エリアに至る道路沿いに架空式で設置され、専用ケーブル線と縦横に動き回る移動輸送ロボットによる輸送方式で、都市部・農村部を切れ目なくつなぐものになる。
今年2月には、陝西省政府と京東集団がスマート物流システムの構築に関する戦略的協力合意に調印し、スマート物流システム、ドローンによる空の物流システムなどに基づいた全面的な戦略的協力を展開すると発表した。6月6日には、世界初のドローン運営管理センターとなる京東スマート物流全国運営管理センターが完成して稼働するとともに、西安など各地でドローンによる日常的な配送業務が開始した。