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ANA国際線に山梨県産食材 富士山観光で夏季限定、訪日観光客拡大へ

 全日空は17日、甲府市内で会見を開き、今夏限定で欧米やアジア路線の機内食や空港ラウンジで、日本酒やワイン、甲斐サーモンなど県産食材を提供すると発表した。全国さまざまな地域の魅力を、旅客サービスを通して発信するプロジェクトの一環。夏山シーズンを迎える富士山と、6月22日に予定されている県の「富士山世界遺産センター」(富士河口湖町船津)のオープンに合わせ、山梨の魅力をアピールし、訪日観光客の拡大を狙う。

 このプロジェクトは平成25年にスタート、3カ月ごとに3つの都道府県を取り上げるもので、山梨の参加は全国30番目。6月1日から3カ月間実施する。

 機内食の食材に県産品を活用。ファーストクラスでは日本発欧米・シンガポール線で県産ブランド米「ヒノヒカリ」が味わえる。

 ビジネスクラスも、日本発北米路線で「勝沼産ワインソースの牛ヒレ肉ステーキ」、日本発欧米路線の一部で「絹豆腐」、成田着の大連・杭州線では「甲州金まんじゅう」が提供される。

 一方、羽田・成田空港の国際線「ANAラウンジ」では、「すもものエクレア」や甲州銘菓「くろ玉」がサービスされる。羽田空港では深夜便を利用する旅客を対象に「甲斐サーモンレッド」も提供される。

 このほか、羽田の国内線ラウンジでは、県内の蔵元が厳選した焼酎1銘柄、日本酒11銘柄の計12銘柄を毎月4銘柄ずつ入れ替えて提供される。

 全日空はこれに合わせ、機内番組「SKY EYE」で富士山、河口湖などの空撮映像や山梨の名物、特産品を紹介するほか、インターネット通販サイトでも県特産品を販売する。

 同社の志岐隆史常務執行役員はプロジェクトで山梨を扱う狙いについて「外国人客は富士山が大好き。そこから日本全国へ行ってもらえれば。日本の良さを大きく全世界へアピールしたい」と説明した。

 会見に出席した後藤斎知事は「飲んでみる、食べてみるが一番強いメッセージになる。山梨県全体の食をPRいただける」と取り組みを歓迎した。