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【タイ】食品商談会、山梨産のワインや和牛をアピール

 田中屋グループ(山梨県甲州市)傘下で発酵食品製造や酒類輸入販売をタイで手掛けるアサンサービスは18日、タイのバンコクで「第5回アサンサービス商品展示会」を開催した。3回目の参加となる山梨中央銀行は県内9社の出展を支援。各社がワインや和牛など特産品をアピールした。
 山梨中央銀行の担当者によると、タイでは日本食レストランが増加傾向にあることを背景に、県からの食品輸出量も年々増えているという。タイは酒類の輸入関税が高いことから、「今回のイベントを機にまとまった注文を獲得し、輸送コストの削減につなげたい」と語った。
 日本酒・リキュールを製造・販売する萬屋醸造店(富士川町)は、2014年からタイへの輸出を開始。現在の輸出量は当初比3倍に拡大している。中でも販売に力を入れるのは、富士川町産のゆずを使用した日本酒ベースのリキュール「ゆずず」。甘めでアルコール度数8%と飲みやすいことから、タイ人からの反応は上々だという。今後も百貨店や飲食店に売り込み、富裕層をターゲットに販売を拡大していきたい考えだ。
 ワインを製造・販売するルミエール(笛吹市)は、市場調査のために初参加した。山梨県産の甲州ぶどうを使用した「ハッピーアワー甲州」など、甘めの味わいを好むタイ人向けの商品を選んだ。同社の担当者によると、タイでの販売価格は日本の約6倍。「タイが早く環太平洋連携協定(TPP)に参加して、関税が撤廃されることを願う」と期待を示した。
 食肉加工を手掛けるオオタ総合食品(昭和町)は、市場調査と輸入業者を模索するために初めて参加した。同社の担当者は「タイの富裕層の間で健康志向が拡大しているので、脂肪分が少ない赤身などを中心に販売していきたい」とコメント。飲食店などに売り込み、月200万円の売り上げを目指す。
 同イベントはタイや日本全国から約50社が参加し、きょう19日まで開催。期間中は、前回の400人を上回る500人のバイヤーが来場する見込み。