中国税関総署の統計によると、今年7月、中国からのレアアース(希土類)輸出量は3658トンで前年同月の1799トンのほぼ2倍、過去4年間の最多となった。ただ価格は大幅に下がっており、「豚肉のレベルに近付いた」という。香港・東網が27日伝えた。
今年上半期に中国のレアアースの主要産地である内モンゴル自治区からの輸出量は前年同期比36.5%増の2663.8トンだった。輸出平均価格は前年同期から34.7%下落し、1トン当たり3万2000元(約60万5300円)となった。中国では豚肉の価格が上昇を続けており、北京の一部の市場では最近、1キロ当たり30元前後となっており、レアアースと豚肉の価格が近付いている。
専門家によると、中国のレアアースは業界内の長期にわたる過当競争と生産能力過剰によって価格が低水準で推移している。中国は世界最大のレアアース産出国だが、価格決定権は米国や日本、欧州、韓国などの一部大企業が握っている。