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中国の原油輸入10%増 1~7月 国際価格下落時に備蓄進める

中国税関総署によると中国の7月の原油輸入量は前年同月比29%増の3071万トンで、過去最高となった。8月11日、人民日報海外版が伝えた。

中国は1993年に原油の純輸入国になり、2014年の対外依存度は59%を超えた。昨年以降は輸入がさらに加速し、今年4月と6月の輸入量は米国を上回った。

それでも中国の原油備蓄は心もとない。中国石油天然気集団の報告によると2013年末時点で中国の戦略原油備蓄は1億4100万バレルだった。このレベルでは8.9日分しか賄うことができず、商業原油備蓄も13.8日分しかない。中国国家統計局は最終的に90日分の消費を賄える原油を備蓄する目標を立てているが、中国は経済成長にともない、石油消費量も急増しているため、原油を備蓄しても追い付かない状況が続いている。

国際原油価格は昨年6月以来下落が続いており、中国にとっては絶好機となっている。今年6月の原油輸入量は27%増の2949万トンとなった。今年1~7月をみると輸入量は前年同期比10.4%増えている。 

国家発展改革委員会能源(エネルギー)研究所研究員の周鳳起氏は「原油価格下落は中国にとってはいいことだ。購入を増やせるだけでなく、重要な買い手として発言権を高めることができる」と述べた。