ボストンコンサルティンググループ（ＢＣＧ）はこのほど、輸出量上位２５か国の製造業の生産コストを比較した報告書を発表。米国を１００とした場合、中国の製造コストは９６で、両国の差はほとんどないことが明らかになった。８月８日、北京日報が伝えた。

ニューヨークタイムズ中国語サイトも８月初めに、記事中で「中国の紡績業のコストが米国より３０％高い」と指摘。人件費やエネルギーコストの増大で、中国の製造業の競争力は低下している。

ＢＣＧの報告書は中国の製造業のコスト増の原因について、以下の３点を挙げた。１、人件費の上昇－２００４年に４．３５ドルだった平均時給は２０１４年に１２．４７ドルに上昇している。２、人民元高－２００４年から２０１４年で人民元は対ドルで３５％上昇した。３、エネルギーコストの上昇－中国の電力は２００４年にキロワット時７ドルだったのが２０１４年には１１ドルに上昇。天然ガスコストも同期間に１３８％上昇している。

中国だけでなくブラジル、ロシア、チェコ、ポーランドも同様の状況で、西欧の先進国でも製造コストは上昇基調にあるが、英国とオランダだけは変化が少ないという。また、インドも製造業コストの大きな上昇はみられない。