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中国、原油の海外依存続く

今年4月と6月、中国の原油輸入量は米国を上回った。識者は「中国の戦略原油備蓄はなお不十分で、中国のエネルギー消費構造も短期的には変化がない。低コストの新エネ技術もまだ確立されていないため、原油を海外輸入に頼る状況が続いている」と指摘している。8月5日、新華網が伝えた。

国家能源局によると今年前半の中国の原油輸入量は前年同期比7.5%増の1億6000万トンで、天然ガス輸入量は同5.5%増の302億立方メートルだった。

国家信息中心マクロ室の牛犁主任は「中国の原油輸入量が米国を上回ったのはたまたまだ。米国の原油在庫が多いため、今は輸入を抑制している」と述べた。

中国は昨年6月から今年1月にかけて国際原油価格が60%下落したことを利用し、戦略備蓄を大幅に増やした。中国社科院研究員の楊光氏は「国際原油価格が底を這っているのは非常にいい機会だ。100日分の石油を備蓄する目標を達成するために、このチャンスを逃してはならない」と強調した。国際的に原油需要が低迷する中、サウジアラビアやイランなど輸出国も中国向けの輸出を増やしている。

中国の今年の石油需要は5億3400万トンで、その60%以上を海外に依存すると見込まれており、原油の海外依存は今後も続くとの見方が多い。中国のエネルギー消費は世界の23%を占め、世界一となっている。石化エネルギー消費はスモッグなど環境問題を引き起こしており、また、自動車の普及もあって環境問題は簡単に解決しそうにはない。専門家は「低コストの新エネ技術を開発するとともに、人々に省エネ意識を根付かせる必要がある」「中東など産油国との連携を強化し、エネルギーの安定供給を保障するために、石油調達の多様化を図らなければならない」などと指摘する。