人民元は今年に入って1ドル6.2元前後で推移し、やや上昇している。しかし、国内外の環境に大きな変化が発生し、年後半は元が下落する可能性がある。7月28日、経済参考報が伝えた。
まず、中国のA株の暴落と政府の救済策が中国金融の市場化改革に大きな影響を及ぼし、人民元相場にも波及する可能性が高い。
また、米FRBが今年後半に利上げを予定しており、その影響が世界に及ぶのは避けられない。最近、原油や金など国際市場の大衆商品価格が暴落しているが、これは米利上げを事前に織り込んでいるからだ。中国政府も政策を調整中で、人民元相場にも影響が及ぶだろう。例えば国務院弁公庁は今月24日、「輸出入安定成長の促進に関する意見」を公表し、人民元の変動幅や人民元による決算規模の拡大を進める方針を示した。
この数年、人民元の変動幅は拡大を続けている。中国人民銀行は昨年3月に人民元の変動幅を1%から2%に拡大した。今後3%に拡大すれば、米ドル基調の中で人民元安の圧力がさらに高まることを意味する。