環球時報は１７日、中国人民銀行が先月末時点で金の備蓄を大幅に増やし、ロシアを抜いて世界５番目の金備蓄国となったと報じた。

中国人民銀行の情報筋が１７日に明らかにしたもので、同銀行もこれを認める発表を行った。同銀行が金の備蓄を増やしたことを発表したのは６年ぶりで、６月の金備蓄量は２００９年４月時点に比べて６０４トン増え、１６５８トンになったという。金備蓄を増やすにあたっては、国内外の市場取引を含むさまざまな手段を利用したという。

これにより、現在１２５１トンの金を備蓄しているロシアを抜いて、中国が世界第５位の金備蓄国となった。しかし、備蓄量が増えても８１３３トンを有する米国との比較ではわずか２０％程度に過ぎない。

６月末時点における中国の外貨準備高は３兆６９００億米ドル（約４５８兆円）。金備蓄量の相当額は外貨準備高の２％足らずで、先進国の平均５％前後には遠く及ばない。国際通貨基金（ＩＭＦ）は以前「外貨準備規模からみて、中国は５０００トン前後の金を備蓄すべきだ」との見解を示していた。

中国人民銀行はウェブサイト上で「今後、引き続き国民の投資ニーズ、世界的な準備資産の配置ニーズを総合的に鑑み、フレキシブルに操作していく」との意向を表明している。