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中国自動車市場、低成長時代に・・今年は3%増の予測

この10年間2ケタ成長を続けてきた中国の自動車市場だが、今年の成長は3%にとどまりそうだ。7月11日、新華網が伝えた。
中国汽車工業協会が発表した今年前半の自動車生産台数は前年同期比2.6%増の1209万5000台、販売が同1.4%増の1185万300台だった。

中国の自動車市場が「低成長時代」に入ったのは疑いようのない事実だ。長春市で開かれている年に1度の博覧会でも、割引をうたう広告があちこちで見られる。主催者の統計によると、出展した自動車の7割以上が、販売価格を従来より下げているという。

中国汽車流通協会が公表した6月のディーラー在庫警戒指数は前月比7.3ポイント上昇の64.6%だった。この数字をみても、自動車需要の収縮と、在庫圧力の大きさが分かる。

2014年の中国の自動車生産、販売は共に2300万台を突破した。今年は3%の成長とすると2450万台前後になるが、それでも外資企業にとっては巨大市場と言える。長春の博覧会に出展したスバル中国の曹学軍副総経理は「今回はフォレスター2車種を出展した。中国の市場は大きく、まだポテンシャルがある」と語る。ボルボも新車XC90の発表会で、「中国のSUV市場は好調だ。新車の売れ行きにも自信を持っている」とコメントした。

中国の自動車市場鈍化の影響を最も受けているのは中国自主ブランドメーカーだろう。自主ブランドメーカーの中でも好調を維持してきた長城汽車も、合弁ブランドの値下げのあおりを受け、価格見直しを始めた。

業界の専門家は「合弁や輸入メーカーが中国で新車をどんどん発売し、競争が激化している。中国自主ブランドメーカーはどう対抗するか、難しい局面に入っている」と指摘している。