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中国、6月のCPI1.4%上昇

国家統計局が公表した6月の中国消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.4%上昇し、市場予測の1.3%を上回った。アナリストは「CPIは上昇基調に入りつつあるが、不安要素は多く、今年後半にはまた預金準備率の引き下げや利下げが行われる可能性がある」と指摘している。7月10日、経済参考報が伝えた。

北京大学経済研究所の蘇剣常務副所長は「インフレ率はなお低水準にあり、今年後半はまだマクロ刺激策を続ける余地がある。一方でCPI上昇率は正常な水準に戻りつつある。今後は上昇軌道に入るだろう」と述べた。一方で、卓創資訊のアナリスト王鵬氏は「製造業の利益水準は悪化が続いており、消費力の低下や需要の鈍化につながっている。世界がデフレリスクを抱える中で、ギリシャ問題や大衆商品の下落も逆風になっている。株価の暴落も消費力にはマイナスで、今年第3四半期のCPI上昇率は1.2%~1.5%の範囲にとどまるだろう。中国は今年後半もデフレ圧力にさらされる」と分析した。

民生証券は「第4四半期のCPIは2%プラスまで回復するだろうが、全体的な需要は弱く、CPIの上昇にも限りがある。金融緩和は排除できない」と指摘。HSBC大中華区チーフエコノミストの屈宏斌氏は「生産者物価指数(PPI)は下げ幅を拡大しており、国内のデフレリスクは続いている。第3四半期、預金準備率や金利の引き下げがあるかもしれない」と述べた。