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メルシャンがブドウの自社生産を拡大 「純国産ワイン」増強に向け

 メルシャンは29日、国産のブドウだけを使ったワインの生産を増やすため、自社で管理する畑を拡大すると発表した。ブドウ栽培に気候が適している長野県や山梨県での農地の賃借を増やして、賃借面積を現在の22・5ヘクタールから平成39年に82・5ヘクタールへ広げる。ワイン各社ではサッポロビールなども自社育成の取り組みを始めており、日本産にこだわった“純国産”ワインを強化する動きが広がってきた。

 メルシャンは、7月1日から、長野県塩尻市で国内4カ所目の管理畑となる7ヘクタールの農地を賃借。29年春から生産を始める。35年には成園に育てる計画で、1ヘクタール当たりで5千本のワイン生産につながるとしている。

 メルシャンは純国産ワインの主力銘柄「シャトー・メルシャン」の販売を強化。同銘柄の販売数量は47年に26年比約2・9倍の7万5千ケース(1ケースは720ミリリットル×12本)に増やす計画で「不足する国産ブドウの調達拡大が不可欠」(横山清社長)と判断した。

 ブドウの直接管理畑は、サントリーワインインターナショナルが国内2カ所で計28ヘクタール、サッポロビールは長野県内に計15ヘクタールを運営。国産ブドウ100%のワインの生産につなげている。