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富士山、噴火避難4ルート 山梨県が設定

 富士山の突発的な噴火に備え、山梨県は4日、山梨側の登山者らの避難の方向や経路を示す「避難ルートマップ」の素案をまとめ、県防災会議富士山火山部会に提示した。富士山有料道路(富士スバルライン)と、5合目から麓に至る滝沢林道、吉田口登山道を主要な避難路に位置づけ、徒歩を前提に四つの避難パターンを設定した。昨秋の御嶽山の突発的噴火を機に富士山での対策に着手したもので、県はマップを軸に避難対策を強化する方針。一方で専門家からは、土地勘のない登山者が現在地を把握する対策や事前周知など、避難の実効性を高める上での課題が指摘された。〈古守彩、青柳秀弥〉

 マップは、2006年に作製した富士山火山防災避難マップ(ハザードマップ)を基に作製。過去の噴火データを踏まえ、火口のできる位置に応じた4パターンで、それぞれ溶岩流や火砕流、噴石、降灰が及ぶ範囲を示している。
 パターンごとに、溶岩流の流下により富士スバルラインなどの避難路が寸断されることを想定。噴火時の登山者らの居場所によっては、麓側へ向かうだけでなく、山側へ避難することも求めている。