輸入化粧品関税の引き下げを受け、ロレアルやエスティローダーなどグローバル企業の値下げが相次いでいる。５月２８日、北京晨報が伝えた。

財政部は６月１日から、服飾、靴、スキンケア用品、紙おむつなど日用消費品の輸入関税率を平均５０％引き下げると発表。化粧品の関税は５％から２％に引き下げられた。エスティローダーはこれに呼応し、「中国市場の商品を引き下げる」と声明を出した。ただし、ロレアル、エスティローダーともに、値下げ幅は公表していない。

業界内では、ロレアルの大衆製品はすでに生産の現地化が進んでいることから、値下げは高級品が対象になるとの見方がある。一方、エスティローダーの商品は基本的にすべて輸入されているという。

業界に詳しい馮建軍氏は「電子商取引、海外旅行、免税店など新たな消費スタイルの台頭で、中国で中高価格帯の化粧品は大きな打撃を受けている。ロレアル、エスティローダーの値下げは、関税引き下げに対応しただけでなく、販売テコ入れの目的もあるのだろう」と指摘した。