無料相談受付中

人民元相場は「もはや過小評価されていない」―IMFが見方覆す

国際通貨基金(IMF)はこのほど、「人民元相場はもはや過小評価されていない」との認識を示し、これまでの見方を覆した。これにより、人民元がIMFの準備資産、特別引き出し権(SDR)の構成通貨に組み込まれる可能性が高まった。シンガポール・聯合早報網が26日伝えた。

ブルームバーグの報道によると、IMFアジア太平洋局のマーカス・ロドローラー副局長が率いる代表団が中国を視察した後、「過去1年間で人民元の実質的なレートは大幅に上がっており、もはや過小評価されているとは言えない水準となった」と指摘。「中国は今後2~3年間で実質的な変動相場制の実現を目指すべきだ」との認識を示した。

国際決済銀行(BIS)によると、今年3月までの5年間に人民元相場は実質的に33%上昇。中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁ら、中国当局関係者は、IMFが人民元をSDRの構成通貨に組み込むべきだと訴えている。

ロドローラー副局長は「IMFは中国政府と密に連携して人民元をSDRの構成通貨に組み込むよう働きかけていく。組み込むのは『できる、できない』の問題ではなく、時間の問題だ」と語った。

構成通貨は5年ごとに見直されており、現在は米ドル、ユーロ、日本円、英ポンドの4種となっている。