【記者：Victoria Stilwell】　　（ブルームバーグ・ビジネス）：卒業の季節が近づき、大学の学位にどの程度の金銭的価値があるのだろうと考えている家族は多いかもしれない。

高等教育が高い所得と金融上の正しい判断、ひいてはより大きな富と関連していることはほぼ疑いの余地がないが、出自や相続、健康など個人の力ではコントロールし難い要因も資産構築に大きな役割を果たすことを、米セントルイス連銀の研究員ウィリアム・エモンス、ブライアン・ノース両氏のリポートが示した。

両氏によれば、両親の社会的地位、職業、教育、所得などの家庭環境も富の蓄積に影響する。また、健康な人は長く働ける上に退職後の医療費負担も小さいためお金が貯まりやすい。

同連銀の上級経済顧問のエモンス氏はインタビューで、教育は「重要だが全てではない」とし、全ての人を大学に行かせることによって労働市場の問題などを解決できるわけではないと指摘した。

さらに、高学歴の人は高学歴の相手と結婚する傾向ある。結局、これらの要素が所得を資産に転換する助けになり、学歴による資産の差を拡大させるようだ。

原題：Getting Rich Depends on More Than College Degree, Fed
Finds（抜粋）