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レアアース輸出関税5月に撤廃 中国商務部が公表

商務部の沈丹陽報道官は、今年1月1日からレアアース輸出割当管理制度を廃止し、輸出関税も5月2日以降撤廃することを発表した。関税撤廃の日程が明らかにされるのは初めて。1月21日、第一財経日報が伝えた。

商務部と税関総署は昨年末、レアアース輸出割当管理制度を廃止する方針を明らかにしていた。陳丹陽報道官は「国内と国外の2つの市場管理を統一する観点からこのような政策を選択した。世界貿易機関(WTO)の採決も考慮した」と説明した。ただ、国内のレアアース企業への影響は、輸出割当管理制度の廃止より関税撤廃の方が大きく、その時期が注目されていた。  

政府は2011年から違法業者の取り締まりに力を入れてきたが、関税撤廃と同時にレアアース資源税を増税することによって、沈静化していたレアアースの違法流通問題が再燃する恐れもある。百川資訊レアアースアナリストの杜帥兵氏は「レアアース資源税が増税されると、正規企業のコスト増を招き、違法企業に有利に働く恐れがある」と指摘する。今後は違法企業の取り締まりと市場供給量の調整、企業再編による業界の秩序整備が課題となりそうだ。