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ユズ香るホンモロコ エサに果汁、山梨で開発

大分県の「かぼすヒラメ」、愛媛県の「みかんぶり」…。果実をエサに育てた「フルーツ魚」が全国で誕生している。山梨県富士川町では、町特産のユズの香りがするコイ科の淡水魚「ホンモロコ」が開発された。ユズをエサにすることで魚特有の臭みが少なく評判は上々という。

 ホンモロコは琵琶湖(滋賀県)の固有種で、体長約10センチ。ワカサギに似た淡泊な味わいで、関西では高級魚として取引されている。

 「深沢養魚場」代表の深沢清さん(71)が平成22年、ホンモロコの養殖に取り組んだところ、突然変異の金色の稚魚のメスを偶然見つけて稚魚を増やし、「ゴールデンホンモロコ」と名付けた。

 「川のコケを食べるアユにはコケ由来の香りがする。ユズを食べさせればユズの香りがするのでは」と色も合う金色のホンモロコに、ユズ果汁を混ぜたエサを40日与えて育てた。

 昨年11月、地元で試食会を開いたところ、「魚の臭みが少ない」「さっぱりとしている」と好評だった。甲府市の飲食店「NecoManma(ネコマンマ)」で天ぷら料理で提供しており、人気という。