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豪鉄鋼石価格、来年は3割減 中国の需要鈍化で―台湾メディア

台湾メディアは、オーストラリア政府が来年の鉄鋼石価格が33%下落すると予測していると報道した。豪州の輸出の伸びが中国の需要増を大きく上回り、供給過剰になることが原因という。24日、環球網が伝えた。

豪政府は来年の鉄鉱石価格を今年平均の88ドルを大きく下回る63ドルと予測した。ルンビニー・グローバル・エコノミクスは「リオ・ティントとBHBビリトンの生産拡大で市場は供給過剰に陥っており、鉄鉱石価格は今年49%下落した。来年も生産を増やし、中国の需要が大きく増えないなら、トンあたり60ドルを割るだろう」と指摘した。

豪政府も「鉄鋼石価格は今後2年は60ドル近辺で推移するだろう。中国の不動産市場は踊り場にあり、供給過剰は来年も続く」と指摘した。

豪州の今年の鉄鋼石輸出量は7億1800万トンで、来年は7億6600万トンに増えるとみられる。一方、中国の今年の輸入量は9億3800万トンで、来年は9億7300万トンにとどまる見通し。

中国青島向けの鉄鋼石価格は17日、1トン68.5ドルとこの5年で最低の水準に落ち込んだ。アナリストは「価格回復には減産しかないが、大手企業は否定的で足並みをそろえての減産は難しいだろう」と指摘している。