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大気汚染で中国が“世界一の肺がん大国”に?2025年には患者100万人か

中国では環境汚染によって国民の肺がん発症率と死亡率が高い状態が続いており、今後、適切な対応をとらなければ、2025年には肺がん患者が100万人に達し、世界一の“肺がん大国”になるとみられる。中国・経済参考報が12日伝えた。

中国医学科学院・腫瘤医院が過去10年間の肺がん患者1万5000人余りのデータを分析し、「PM2.5(微小粒子状物質)は肺胞の深い部分に入り込むことができ、腺がん(臓器の分泌腺組織に発生するがん)の発生と一定の因果関係を持つ」と指摘した。

また、たばこの害を受けていない肺がん患者が増えていること、女性で喫煙者が増えていないにも関わらず、肺がん患者は増えていることからも、肺がんの発症に遺伝子の突然変異や環境が影響していることが分かるという。

大気汚染の深刻な北京や天津で、肺がんの発症率は全国平均より高い。北京の肺がん発症率は2002年に10万人当たり39.56人だったが、11年には同63.09人となった。天津でも同60人で、新たながん患者の5人に1人が肺がんだった。発症年齢も年々下がっている。また、天津の女性の肺がんによる死亡率は全国1位、男性は2位という状況だ。

大気汚染に含まれるPM2.5については国内外の多くの専門家や機関が、「肺に炎症を起こし、DNAを傷つける可能性があるため、非喫煙者が肺がんにかかり、死亡する直接的な原因となる恐れがある」と指摘している。

http://www.focus-asia.com/socioeconomy/economy/404070/