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【衆院選】山梨は2区とも三つどもえの戦いへ

衆院選は2日に公示され、14日の投開票日に向けた「師走決戦」がいよいよ始まる。県内の小選挙区は「一票の格差」を是正する衆院小選挙区定数の「0増5減」に伴い定数が「3」から「2」に減って初の選挙となる。公示直前になって、新1区から立候補を予定していた維新の党の前職、小沢鋭仁氏(60)が比例代表近畿ブロックに変更。これにより、2つの選挙区にはそれぞれ前職2人と新人1人の計3人ずつが立候補する見通しとなった。両選挙区では新たな区割りの下で議席確保を目指す三つどもえの激しい争いが展開されそうだ。

 ◆新1区

 新1区には、自民、民主、共産の3党が公認候補を立てる。

 自民は2人の候補者を小選挙区と比例代表南関東ブロックに交互に擁立する「コスタリカ方式」を導入した。選挙区には前回選挙で旧1区から初当選した前職、宮川典子氏(35)、比例代表には前回選挙で旧3区から出馬し、比例代表で復活当選した前職、中谷真一氏(38)を擁立する。

 野党は、民主と維新の党の間で「野党共闘」を目指した候補者調整が不調に終わり、いったんは両党が前職の擁立を予定。ところが、公示直前になって、維新の党が、元民主所属で当選7回の実績を持つ党国会議員団幹事長の小沢氏を確実に当選させるため、1区から比例代表近畿ブロックに変更し、単独1位に登載。これにより、野党で出馬を予定するのは、解党したみんなの党から民主入りした前職、中島克仁氏(47)と、共産の新人、遠藤昭子氏(63)の2人となった。

 民主は「自民批判票」の獲得を目指し、共産も受け皿となることを狙う。「維新票」の行方も選挙結果を左右しそうだ。

 ◆新2区

 新2区には、自民、共産がそれぞれ公認候補を立てるほか、無所属の前職が出馬を予定する。

 自民は、前回選挙で旧2区から出馬し、比例代表で復活当選した前職、堀内詔子氏(49)を擁立。一方、前々回選挙の公認争いで自民を離党し、前回選挙では堀内氏を破って当選した無所属の長崎幸太郎氏(46)も立候補を予定する。長崎氏が復党を目指す自民の堀内氏との“因縁対決”が再び展開される見通しで、保守分裂選挙は必至の情勢となっている。

 民主は、擁立を探っていた元衆院議員(43)が不出馬を表明し、独自候補を立てることを断念。「民主票」の行方は選挙結果の鍵となりそうだ。共産は新人、秋山晃一氏(61)を擁立。自民批判層への支持拡大を狙っている。

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 県内の新たな2つの選挙区は、県域を東西に分割する形となっている。新1区は旧3区の全域に加えて旧1区、旧2区の一部を含む選挙区、新2区は山梨、甲州両市と旧2区を統合するなどした選挙区。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141202-00000041-san-l19