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JR3駅に除雪機搭載車両配備 大雪教訓、復旧体制を強化 山梨

降雪期を迎え、JR東日本八王子支社は2月の大雪災害を教訓に、今冬新たに中央線四方津、酒折、小淵沢の3駅に除雪機械搭載車両「モーターカー・ロータリー」(MCR)を配備するなど雪害対策計画を進めている。一方、富士吉田市は28日、重機を扱う建設・土木会社52社を対象に市内で除雪業者説明会を開き、積雪が50センチを超えた場合などの除雪態勢を確認し大雪に備えた。

 同支社によると、MCRは可能な限り運転を継続するために配備する。列車運行が困難な積雪量が想定される場合には、列車運行を一旦見合わせ、MCRによる除雪を行うとしている。MCRの配備は小淵沢駅には12月中旬、四方津、酒折駅には来年1月10日頃を見込んでいる。

 また今年2月の大雪では県内の中央線全線開通までに5日近くかかり、乗客が車内や駅構内で寒さと空腹に震えた。このため相模湖~小淵沢駅間全27駅に乗客用に防寒シート、保存水・パン、簡易トイレを備蓄する。この間の無人駅と交通量が多い踏切合わせて12カ所にはカメラを設置して、八王子支社のモニターで積雪状況を把握する。さらに雪の重さで倒木、倒竹が想定される場所には伐採のほか、線路への倒木などを防止する「ストップワイヤー」を整備するとしている。

 富士吉田市の除雪業者説明会では堀内茂市長が「2月の大雪のような状況でも“想定外の状況だから”ということがないよう準備を徹底したい」とあいさつし、業者に最大限の協力を求めた。

 同市道路公園課の除雪計画では、除雪のタイミングとして積雪10センチに達した段階で業者に出動を求め、早朝に通勤・通学路を確保する。さらに積雪が50センチを超えると、病院、駅、学校など公共施設を中心に、指定した幹線の緊急時路線(約10路線)で全業者が区分図に従って除雪作業を開始する。説明会ではこうした段取りを確認した。また大雪で路肩に雪が積めない2月の教訓から、雪置き場を従来の3カ所に加え、新たに10カ所を確保する。

 同市では独自にバケット付き重機3台を購入し、手動除雪機も30台を確保。地元恩賜林組合が配備したロータリー除雪車1台を活用することにしている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141129-00000063-san-l19