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ブドウ加工量2倍に 穴水・能登ワイン10周年 見学客も最多ペース

創立10周年を迎えた能登ワイン(穴水町旭ケ丘)で、今年のブドウ加工量が約100トンとなり、生産開始当初の2倍に増えた。生産量の拡大とともに知名度も向上し、1~10月の醸造所の見学客は2万1千人を超え、過去最高のペースで推移している。同社は新品種を使ったワインの開発を加速させ、一段のブランド力向上を目指す。

 能登ワインは2004年6月に設立され、06年に自社で醸造したワインの出荷を始めた。当初、原料ブドウの取扱量は約50トンだったが、昨年から約100トンにまで増え、約10万本のワインを生産できるようになった。今年はワイン醸造に使う木樽を12個増やした。

 商品に対する評価も高まっている。今年、山梨県などが主催する国産ワインコンクールで白ワイン「シャルドネ」が銅賞、ロゼワイン「マスカットベリーA」が奨励賞に輝いた。同社製品の入賞は7年連続となった。

 醸造所の見学客も右肩上がりで、予約状況などから今年は最も多かった昨年の2万4112人を上回るのは確実。広大なブドウ畑が周囲に広がる醸造所は全国でも珍しく、家族連れなどの個人客のほか、観光バスの団体客、県外の同業者も多く訪れるようになったという。

 来春には、車の運転を気にせずワインが楽しめるように、宿泊機能を持つカフェが醸造所近くに整備される。

 同社では今後、ヤマソーヴィニヨンやマスカットベリーA、メルローといった主力のブドウ品種のほかにも、新たな品種でワイン醸造を試す。

 村山隆社長は「10年間で能登の土壌に適したブドウの品種が分かってきた。さらにおいしいワイン造りを追求し、商品の幅を増やしていきたい」と話した。

(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141128-00193525-hokkoku-l17)