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中国、来年の自動車輸入伸び悩みか 生産国産化や並行輸入開始で

中国自動車輸入大手・国機汽車は、中国汽車流通協会の会合で、来年の自動車輸入台数の増加幅が縮小するとの予測を示した。20日、毎日経済新聞が伝えた。

国機汽車市場部シニア経理の王存氏は「来年の輸入車市場の販売台数の伸び幅は今年を下回るだろう」と述べた。今年の輸入車販売台数の伸び率は前年比7%前後と予測されている。

今年1~9月の輸入車販売台数は前年同期比18.2%増の84万4000台だったが、8月以降はブレーキがかかっている。また、1~9月の税関輸入自動車台数は同26.2%増の105万3000台で、月に11万台以上が中国に入ってきている計算となる。

異変が起きたのは今年7月。在庫が積み上がり、在庫消化までの期間は9月時点で3.8カ月と、2012年以来の高水準に達した。

ボルボやフォードなど各メーカーが国産車を相次いで販売しており、王存氏は「海外メーカーが中国での現地生産シフトを進めていることも、輸入車の販売台数を下押しする要因になる」と述べた。

一方、並行輸入の増加も、輸入車の販売に影響を与えそうだ。

上海自由貿易区では10月末に並行輸入試行プランが正式に承認された。商務部幹部は今月、「上海自由貿易区の並行輸入試行を積極的に支援し、輸入自動車の販売モデル改革につなげたい」と発言した。ある高級ブランドのディラーによると、並行輸入車の価格は従来のルートで輸入された場合より15~20%安くなるという。

国機汽車は今後3年で、並行輸入車の市場規模が輸入車全体の10%を超えるとみている。業界関係者は「並行輸入の開放を待って買い控えしている消費者も多い。並行輸入車の価格優位性は、輸入車市場の構図に影響を及ぼすだろう」と指摘した。

http://www.focus-asia.com/socioeconomy/economy/402195/