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中国26省のGDP、全国を6%上回る 景気低迷で地方の水増しに拍車?

内モンゴル、黒竜江、甘粛、寧夏、チベット5省・自治区を除く26省(区、市など含む)の今年第1~3四半期のGDP総額は44兆5461億4500万元で、国家統計局が先日発表した全国統計の41兆9908億元を2兆5553億4500万元上回った。専門家は「経済の下押し圧力が増すなかで、一部の地方政府が水増しに動いているのだろう。中国の統計方法も見直す必要がある」と述べた。取材によると国家統計局はすでに、新たな計算システムの構築に着手している。4日、経済参考報が伝えた。

今年第1四半期の31省(区、市など含む)のGDP総額は13兆2945億1800万元で、全国の12兆8213億元より3.7%高かった。第2四半期になると拍車がかかり、各地のGDPの合計は全国を12.6%上回った。1~9月期でみると26省(区、市など含む)のGDP総額だけで全国より6.1%高くなっている。超過分は河南省の1~9月期GDP2兆5445億4300万元に匹敵する。

地方のGDPの総額が全国を上回る問題は、10年前からずっと議論になっている。最大の原因は地方政府によるデータ水増しで、中央政府は正確な統計の必要性を強調しているが、効果は見られない。

中国改革基金会国民経済研究所の王小魯副所長は「この数年、各省の成長率は高すぎる。全国の成長率を上回り、不自然な省もある。おそらく一部の地方政府が数値を操作しているのだろう。中央政府も数値操作のあぶり出しを図っているが、末端の不正まではとらえきれない。地方政府に対する業績評価の手法は投資や都市化率、雇用状況を基準にしているが、これらはGDPと関係があり、評価システムの変更なしには状況は改善されない」と指摘した。

(編集翻訳 浦上早苗)