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中国経済2015~16年の成長率は7%―世界銀行

世界銀行が29日に公表した中国経済簡易リポートは、2015~2016年の中国のGDP成長率を7%をわずかに上回る程度と予測した。同日、中国新聞網が伝えた。

世銀は最近、2014年のGDP成長率予測も7.4%に下方修正している。

リポートは「中国経済の成長鈍化は暫定的なものではなく、構造的なもので、成長モデルは“ニューノーマル”へのシフト段階に入った」との見方を示し、労働力市場構造の変化や人口ボーナスが生み出して来た生産性向上の鈍化は、高成長を遂げてきた他の国家にもみられる現象だとした。

リポートはさらに、ニューノーマルの状態下で必要なのは、緩和政策による経済成長の維持ではなく、構造改革の進展だと指摘した。  

世銀シニアエコノミストでリポートを執筆したカーリス・スミッツ氏は「中国が短期的な安定成長目標を強調しすぎると、長期的な改革の障害になるだろう」と述べた。また世銀中国チーフエコノミストの呉卓瑾氏は、「経済成長率の目標は必ず達成すべき任務ではない。中国政府も構造改革に重点を置いていることが読み取れる」と述べた。

また、リポートは生産設備過剰問題の解決や資源の再配置、経営効率が低い国有企業の破産の必要性にも言及した。中国政府も今年に入り、信用貸付増大の抑制や生産設備過剰への対応など改革を進めており、スミッツ氏は「その方向性は正しい」と評価した。

(編集翻訳 浦上早苗)