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自由貿易区第2弾 天津・広東・福建が濃厚

中国(上海)自由貿易試験区が発足したのに続き、自由貿易区の第2弾が近く認可される見通しだ。習近平総書記は27日、中央改革全面深化指導グループの第6回会議で、上海自由貿易区が獲得した複製可能・普及可能な経験で、別の地域で普及拡大することが可能なものは早急に普及拡大に努め、全国規模で普及拡大することが可能なものは早急に全国に普及拡大させる必要があると強調した。「新京報」が伝えた。

昨年に「先駆者」となった上海に自由貿易区が誕生して以来、重慶市、広東省、天津市、福建省などが相次ぎ自由貿易区設立を申請した。メディアが27日に伝えたところによれば、時間をかけてじっくり準備を進めてきた天津自由貿易区のプランが近く登場し、北部地域初の自由貿易区になる可能性があるという。このニュースに触発されて、天津自由貿易区関連銘柄が軒並み高騰し、天津海運はストップ高、天津港と海泰発展は値上がり幅が7%を超えた。

▽天津は北方地域初の自由貿易区になる?

権威筋の話によると、自由貿易区第2弾の認可リストが近く発表される見通しで、天津のほか、福建省と広東省も名前が上がる可能性が高いという。

天津自由貿易区のプランは上海自由貿易区の複製可能な部分を維持するだけでなく、融資・リース業務の機能の発揮にも重点を置き、内部への波及効果を高めようとしている。天津自由貿易区は投資ネガティブリストの内容をより少なくし、開放レベルをより高め、自由貿易港としての機能を際だたせようとしている。

国家発展改革委員会対外経済研究所国際協力室の張建平室長は取材に答える中で、「天津は北方第一の自由貿易試験区になり、民間経済の発展牽引で極めて大きな役割を発揮すると同時に、国際物流の中継業務を展開して、中国北方の国際水上輸送センターの輝きを取り戻すようになる可能性がある」と話す。

▽自由貿易区は「勝手な複製や模倣はダメ」

今年9月、国務院の李克強総理は天津市で行われた世界経済フォーラム夏季ダボス会議で、上海自由貿易区の経験を総括し普及拡大させる必要があるとの見方をうち出した。

商務部(商務省)の沈丹陽報道官は9月16日に行われた定例記者会見で、上海貿易区の経験の総括・普及拡大のタイムテーブルとルートマップについて、同部が上海自由貿易区の複製可能で普及拡大可能な経験の総括評価および普及拡大の取り組みを進めていることを明らかにした。今後、上海自由貿易区で関連の体制・メカニズムが形成された後、党中央と国務院の統一的な計画を踏まえて、自由貿易区建設の取り組みの次の段階を検討するという。

だが商務部弁公庁の王雪坤副主任は9月23日の「政府の簡素化と権限の見直しによる行政審査認可制度の改革深化」をテーマとした記者会見で、「上海自由貿易区は国務院が全国人民代表大会常務委員会の決定に基づいて上海市に権限を授与して制定されたものであり、テストという特別な役割をもっている。他の地方はまだ必要な法的プロセスを履行しておらず、上海自由貿易区の経験をみだりに複製したり模倣したりしてはならない」と述べた。

▽用語解説:自由貿易区

自由貿易区は対外貿易区、免税貿易区などとも呼ばれる。関税地域の外側に設定され、輸出入商品の全部または大部分が関税を免除され、港湾内または自由貿易区内では商品の保管、展示、加工、製造などの業務を自由に行うことが認められ、地域経済と対外貿易の発展を促進することが目指される場所だ。一般的には港湾エリア、または港湾付近のエリアに建設され、実質的に自由貿易港政策が採用された関税が適用されない場所となっている。(編集KS)

「人民網日本語版」2014年10月30日