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一番の期待は金融分野野 中国自由貿易試験区で-上海市当局者

上海市外国投資促進センターの羅和慶アジア・アフリカ部長は11日都内で、9月29に上海で発足した中国初の「自由貿易試験区(FTZ)」について講演し、中国の貿易レベルを世界のFTZ標準に押し上げる試みで「一番期待しているのは金融分野」だと語った。

 

羅部長は、これまで中国では新分野への参入で特に許認可が必要でないとされた分野でも実際には許可されない「ガラスの扉」が存在したと指摘。上海のFTZでは、例えば、外国銀行でも国内企業でも銀行を開設可能となる。中国の事業企業が銀行業に進出することは許されなかったが、FTZでは可能だ。商売のうまい温州企業が銀行を設立することが可能となるだろうと語った。

 

具体的には、中国不動産最大手の万科企業(広東省深セン市)が銀行業に参入する話も出ていると紹介。民間銀行が誕生することになると、FTZのメリットを強調した。

 

ただ上海のFTZが決定されるまでは、当初68項目の自由化が計画されたが、中央政府の25の省庁と上海市政府のやりとりで、結局23に減らされたことを明らかにした。羅部長は「各省庁にそれぞれの管轄、権限、利益がある。徐々に自由化を進める必要がある」との考えを示した。